知って得する栄養素

★ 授乳期に多くとりたい栄養素 ★

出産後は母体の疲労回復と母乳のためにも、妊娠時と同じように、十分に栄養をとることが大切です。
母乳は、お母さんの乳腺の中で血液からつくられます。すなわち、お母さんが食べた物が赤ちゃんの栄養源となるので、授乳期はバランスの良い食事と、十分な栄養素がとれるような食事を心がけたいです。

【授乳期に特に多くとりたい栄養素】

<エネルギー>

授乳期は、母乳に含まれるエネルギーを補うため、1日に必要とされるエネルギー量が増加します。
非妊娠時に、身体活動レベルが「普通」の場合、18~29歳で2050kcal、30~49歳で2000kcalに、1日あたり450kcalを付加します。

<たんぱく質>

出産と授乳による疲労や母体の回復のためにも、良質たんぱく質をしっかりとりましょう。良い母乳を出すために、おさえておきたいポイントは以下の3つです。

  ポイント1 : 魚介や大豆・大豆製品など脂肪の少ない食材を使う。
  ポイント2 : 焼く・煮る・ゆでる・蒸すなど油を控えた調理法を選ぶ。
  ポイント3 : 味付けは、あっさりとした和食中心を心がける。

気をつけたいのが、刺し身や生卵、牛乳などの生ものです。
これらはとりすぎると、赤ちゃんのアレルギーの原因にもなりうるので、極端に食べすぎないようにすることや、なるべく加熱して食べるようにすることを心がけましょう。

たんぱく質は、成人女性1日あたりの推奨量50g(非妊娠時)に20gを付加した、計70gが授乳期の推奨量となります。

<ビタミンA>

皮膚や粘膜を丈夫にするビタミンAは、妊娠初期にとりすぎると胎児の奇形が増えるなど注意が必要でしたが、授乳中は母乳に分泌される量を考慮して、妊娠中よりも多い付加量が設けられています。
成人女性1日あたりの推奨量600μgREに420μgREを付加した量が推奨量となります。
レバーやうなぎ、銀ムツや銀ダラなどの動物性食品の他に、にんじんやかぼちゃなどの緑黄色野菜にも多く含まれています。

<ビタミンC>

コラーゲンの合成に欠かせないビタミンCは、コラーゲンの皮膚や骨を強化するという働きから、皮膚や粘膜を丈夫に保つ役割があります。その他、抗ストレス作用を持つ、副腎皮質ホルモンの合成を促すなど、様々な働きを持ちますが、ビタミンCも母乳として分泌される量を考慮して、付加量が設けられています。
成人女性1日あたりの推奨量100mgに50mgを付加した量が授乳期の推奨量となります。 ビタミンCを多く含む野菜や芋類、果物を積極的にとるようにしましょう。

<ヨウ素>

成長や代謝を促すホルモンの成分となるミネラルが、ヨウ素です。ヨウ素は授乳のために必要とされるため、付加量が設けられています。
成人女性1日あたり150μgに190μgを付加した量が授乳期の推奨量となります。 ヨウ素はヨードとも呼ばれ、魚介類や昆布、わかめなどの海藻類に多く含まれています。

他にも、多くとりたいビタミンやミネラルがありますが、妊娠時に身につけた、3食きちんと・バランス良く食べる食生活を基本にして、ストレスを溜めずにゆったり過ごすことが、授乳期の過ごし方のポイントです。

(注)栄養素の数値は、日本人の食事摂取基準(2005年版)参照

松本理華のプロフィール

管理栄養士。武庫川女子大学 生活環境学部 食物栄養学科卒業。
管理栄養士のダイエット Reform Dietetics(http://www.r-dietetics.com)主宰。
「きちんと食べて、きれいにやせる」をモットーに、ダイエットのメカニズムや、間違ったダイエットの危険など、ダイエットに関する様々な情報を紹介しているサイトを運営。
その他、週刊誌、月刊誌、webサイトにて原稿の執筆や監修を行う等、様々なメディアで幅広く活動中。

管理栄養士のダイエット
Reform Dietetics http://www.r-dietetics.com

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